新プラネタリウム建造計画〜最後の難関:電装系編〜
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こんにちは
今日は新プラネタリウム建造計画の最終報告をしたいと思います。
今回は電装系についての説明です。
電装系とは簡単に言うとプラネタリウムの光源(星を映す豆電球)やプラネタリウムのドーム内を明るくするLEDをコントロールするもののことです。
難しそうに聞こえますが、中学校くらいにやった理科の知識(オームの法則とか)があれば、全く問題ありません!!
頑張っていきましょう!!
作業工程
作業工程はこちらです。
①部品を買ってくる
1.部品の買い方
2.必要な部品
②回路図のように導線で部品をつないでいく
1.可変抵抗について
2.豆電球について
3.LEDについて
4.スイッチについて
5.基盤について
6.ACアダプターとジャックについて
③電圧の調整
④コントロールボックスを作る
⑤コントロールボックスを固定する
の5行程で行います。
では①の部品を買ってくる
からやっていきましょう。
部品を買ってくる
部品の買い方
まずは、部品を買ってくるところからですよね。これをやらないと始まりません!!
とは言っても
電子部品のお店なんて知らない…
と思うかもしれません。
または
あったけど遠い…
ということもあるでしょう。
そんなときは通販を利用してみましょう。
▼こちらがおすすめ
なんとかして必要な部品を調達しましょう。
必要な部品
必要な部品は以下のものです。
- 可変抵抗×4(最大100Ωのもの)
- LED×3
- スイッチ×1
- ACアダプター(3.3v、2.0A)
- DCジャック
- 基盤
- アクリルの箱(東急ハンズで購入)
- 瞬間接着剤
です。アクリルの箱以外は電気部品のお店ならどこでも置いてあると思います。
回路図のように導線で部品をつないでいく
では回路図を示します。
では、回路図の説明をします。
可変抵抗について
可変抵抗?なにそれ?
って方もいるんじゃないでしょうか
実はこれ、別名「ボリューム」といいます。ボリュームなら聞いたことあるんじゃないでしょうか。
音量とかを調節したりとか、電気の明るさを調節したりとかするやつですね。
それがまさに可変抵抗なんです。
「可変」つまり、普通の抵抗と違って抵抗値を変えることができる(可)ものなんでね。
回路図だと四角に矢印が斜めに入っている記号が可変抵抗を表しています。
このプラネタリウムでは、電圧の調整(後述)や、徐々に星が明るくさせたり、LEDをじわじわ明るくさせるのに使っています。
(なぜじわじわ明るくさせるのかというと、いきなりパッと明るくなったら目に悪い上に不自然になってしまうからです。)
豆電球について
豆電球は回路図だと丸の中に✕じるしの入った記号で表されています。
このプラネタリウムでは、恒星球の中から豆電球を光らせて星を再現しているのでこの豆電球は重要です。
なので、
豆電球がつかなくなった!!
なんてことがあってはせん。星消えちゃいますからね。
そのためにはまず、豆電球の許容電圧を知ることが重要になってきます。
許容電圧とはその豆電球にはどれくらいの電圧までならかけても大丈夫か(許容されているか)ということを示す値です。
ぼくが買ってきた豆電球は2.5Vまで電圧をかけていいことになっていますが、ACアダプターの方を見ると出力が3.3vとなっていて、0.8vオーバーになっています。
このままですと、負荷がかかりすぎて、すぐに電球が切れてしまいます。
じゃあ、どうすればいいんだよ!
と思いますが、それはまた後ほど(③電圧の調整で)紹介します。
LEDについて
LEDはプラネタリウムのドーム内を明るくするために使われます。退場してもらうときに暗いと危ないので。
LEDも豆電球同様負荷がかかりすぎるので(許容電圧1.8V)同様の方法で調節します。
スイッチについて
スイッチは皆さんおわかりかと思います。電源を入れたり切ったりするものですね。
ここでも同様に電源を入れたり切ったりするのに使います。
回路図では導線が切れているように表されているいるところがスイッチです。
基盤について
基盤は使わなくても構いませんが、つけるとより回路がわかりやすくなります。
基盤の付け方は▼こちら
www.murata.com(このプラネタリウムでもユニバーサル基板を使用しています)
ACアダプターとジャックについて
電源はACアダプターから取ってきます。
ACアダプターというのはパソコンとか充電するときにコンセントにさすやつです。
それはいいのですが、これを導線でつなぐことはできないですよね。
ここで、DCジャックというものを使います。
これを使えば、ACアダプターと導線をつないで、豆電球に電気を送ることができます。
これも電気部品のお店で買うことができます。
これで電源をとることができましたが、注意点が一つあります。
それはACアダプターの電圧が強すぎるかもしれないということです。
ぼくは一度出力が12vのACアダプターを使って豆電球をショートさせてしまいました…
豆電球は許容電圧が2.5vだったので、フィラメントはもう一瞬で焼き切れてしまいましたね…
僕の場合は煙が出るだけで済みましたが、やはり危なかったですね。
使う予定の豆電球の許容電圧とACアダプターの出力をよく確認して、近い値のものを使いましょう。
僕の場合はACアダプターの出力が3.3Vのものを使いました。
なんだ、許容電圧オーバーしてるじゃないか
と思うかもしれませんが、以下の手順で電圧を調節します。安心してください。
電圧の調整
豆電球にかかる電圧の調整の仕方
では豆電球にかかる電圧を調整していきましょう。
まず、可変抵抗を2つ用意します。
この2つはそれぞれ役割が違っていて、
一つは電圧調整用、もう一つは明るさを調整するものです。
電圧調整用の可変抵抗は動かさずに固定してしまいまい、
明るさ調整用の可変抵抗で徐々に明るくしたり暗くしたりすることにします。
具体手順
具体的にやっていきます。
電圧調整用の抵抗を調整していきます。
まず、明るさ調整用の可変抵抗を0Ωにします。
つぎに、回路の以下の部分にテスターを当てて豆電球の許容電圧(この場合は2.5V)になるよう可変抵抗を回して調節します。
最後に明るさ調整用の可変抵抗で、ちゃんと明るくなったり、消えたりするのを確認したら完了です。
LEDの場合も以下の手順で調整していきますが、LEDは並列に回路を組んであるので回路図の以下の部分にテスターを当てて許容電圧(この場合は1.5V)になるよう調節します。
これで電装系は一通り終了です。
コントロールボックスをつくる
さぁ、後少しでプラネタリウムも完成です!
頑張って行きましょう!!
次はコントロールボックスを作ります。
コントロールボックスというのは上で作った回路を収納するものです。
▼こういうやつ
作り方は
アクリルの箱を丁寧に穴あけ
土台の板に固定するための金属板(蝶番のようなもの)をつくる
です。
ではやって行きましょう。
アクリルの箱を丁寧に穴あけ
まず、アクリル製の箱を買ってきます。東急ハンズで売ってました。
正直、加工のしやすい箱で、サイズも十分であれば、素材はなんでもいいです。
(あとで発覚したけれど、100均にそれらしいアクリルの箱が売ってました。安いし、そっちの方がいいかも)
次に加工をしていきます。
まずは、可変抵抗の回す部分がちょうど出せるような穴を電動ドリルで開けて行きます。
なにせアクリル製なので、割れないように注意してあけていってください。
同様にして、スイッチの穴も作ります。
穴ができたら可変抵抗、スイッチを穴に通し、ボルトで落ちないように固定します。
土台の板に固定するための金属板(蝶番のようなもの)をつくる
ではコントロールボックスができたらこれを固定するための金属板を作ります。
まず、アクリル箱の側面に合うように、金属板を切り出します。
その際にちょっとだけ大きく切り出します。
切り出したら、余った部分を曲げます。
曲げた部分にネジが入るくらいの穴を開け、同様の穴を板にも開けます。
開け終わったら、この金属板とアクリルの箱をボンドでくっつけます。この際に導線がボックスの外に出せるようボックスの下の部分を少しだけけて浮かせておきます。
これでコントロールボックスの完成です。
コントロールボックスを固定する
これで最後の工程です。
まずはコントロールボックスの位置を決めます。
プラネタリウムを上映する際に、
解説者の影になって星が見えない!!
と、ならないよう北極星の方向にコントロールボックスを設置します。
プラネタリウムの横にコントロールボックスを設置すると、観客の前に立って操作しなくてはいけなくなるので、邪魔になる可能性があります。
位置を決めたら、先程の金属板と板に開けた穴にネジを通し、よく止めます。
これでプラネタリウムの完成です!!!
長い間お疲れ様でした!!!!!!
終わりに
ここまで、見てくれて本当にありがとうございました。
ぼくの稚拙な文では補いきれない部分もありますので、そのときはYes鍵のツイッター(@Yeskagi)までお問い合わせを。質問、疑問、感想、大歓迎です!!
あと、この場を借りて、電装系ほとんどをやってくれたM氏には本当に感謝してます!!
ここまでこれたのはあなたのおかげです!!ありがとう!!
ぼくのプラネタリウム作りはここで終了しますが、改善の余地は多々あります。
ここの代で地学研究会のプラネタリウムの制作がついえることなく、将来脈々と受け継がれていくことを願って、報告を終了させていただきたいと思います。
ありがとうございました。
ではまた